逆走STOP!“路面埋込型ブレード”で高速道路の誤進入に“物理的”警告

なぜ“逆走”対策が今、強化されるのか
高速道路における誤進入・逆走事故は、ひとたび発生すれば重大な衝突事故に発展するリスクがあります。そこでNEXCO中日本をはじめとする高速道路管理者各社が、逆走対策の重点強化を発表しました。
従来は「矢印標示」「注意看板」「カラー舗装」など視覚的な注意喚起が中心でしたが、それだけでは対策に限界があるとの認識が広がっています。
そこで、視覚的だけでなく「物理的な」警告・抑止手段を導入する段階に入っています。
路面埋込型ブレードとは?仕組み・特徴を解説
「路面埋込型ブレード」は、逆走車が進入した際に路面に設置された突起(ブレード)を物理的に“踏む/超える”ことでドライバーに強い注意を促す装置です。
順走方向(正しく入り口から進入する車両)では突起が回転して沈み込み、ほとんど衝撃を与えないよう設計されています。逆走方向で進入した車両の場合には、突起が路面上に残り「ガツン」とした衝撃を与え、ドライバーが直ちに異常を認識できるようにしています。
また、タイヤをパンクさせる仕組みではなく「衝撃による注意喚起」を目的としており、過度なダメージを与えずに誤進入を止めるというコンセプトです。

ブレードを埋め込み、逆走車にだけ衝撃を与えるようにした路面(引用元:株式会社 ダイレクより)
設置される箇所・導入スケジュール
このブレードは、特に逆走が発生しやすい箇所(SA/PA入口、料金所前後、ランプ部、平面交差点部など)に優先的に導入されることが計画されており、NEXCO東日本管内では65箇所、NEXCO西日本管内では約35箇所でブレードを含む物理的・視覚的対策の展開予定です。
また、重点対策の完了目標年度として「2028年度まで」の実現を掲げており、段階的な導入が進んでいます。
(引用元:国交省より)
導入メリットと留意点
メリット
- ・視覚的注意喚起だけでは気づかないドライバーに対して、物理的な「違和感/衝撃」で即座に注意を促せる。
- ・装置自体は電気系統を必要とせず、突起+受枠+蓋といった比較的シンプルな構造であるため、停電など電力トラブルの影響を受けにくい。
留意点
- ・順走車両が装置を通過する際、金属音や衝撃感(微小ですが)が発生する可能性があり、特に住宅地・沿道住民からの騒音クレーム等の懸念。
- ・路面に設置される装置であるため、落ち葉・土砂・凍結などの影響を受けて機能不良を起こす可能性があり、定期的な維持管理・掃除が必要。
- ・本線(高速道路の主要流通路)での適用には慎重になる必要があり、管理用道路・流入ランプ部・誤進入箇所など、導入箇所を限定するケースが多い。
<引用:NEXCO中日本
https://www.c-nexco.co.jp/corporate/pressroom/news_release/6497.html>
<引用:国交省
https://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-council/reverse_run/policy_keikaku.html>